2020年から小学校で英語が教科化されました。
また、大学入試改革も行われ英語の4技能と言われる「聞く・読む・話す・書く」能力が重点的に問われるような試験内容へと変わります。
今後、中学受験をする上でも英語の学力を測る学校はさらに増えてくることが予想されます。
今回は、中学受験の英語入試について詳しくまとめました。
英語入試が行われている学校の分布
英語入試が行われている学校の分布については、2020年の調査では以下のようになっています。
東京・・・83校
神奈川・・・23校
千葉・・・10校
茨城・・・7校
埼玉・・・13校
栃木・・・2校
静岡・・・3校
(計141校)
このようにして見ると、東京が圧倒的に多いことが分かります。
これまで、英語入試は帰国子女など国語での受験が難しい子が受けることが多くありました。
そんな経緯もあり、まだ英語入試が導入されていない学校も多くあります。
しかし、ここ数年で英語入試を導入している学校は飛躍的に増えてきました。
英語入試を実施した学校数の推移を見てみると、
2014年度・・・15校
2015年度・・・32校
2016年度・・・64校
2017年度・・・95校
2018年度・・・112校
2019年度・・・125校
2020年度・・・141校
となっています。
まだまだ、英語入試を行っているのは首都圏が中心です。
しかし学校数を見ると、2020年度は2015年度に比べて9.4倍近くの増え方をしていることから今後は全国的に増えていくかもしれません。
中学受験を受ける場合は、幼少期から英語学習を視野に入れた方がよいでしょう。
特に、5歳までは英語を原音として捉えることができるといわれています。
より効率的に学習をしていくためにも、できるだけ早めに取り組むことは大切です。
試験内容について
英語の試験内容については、学校によってさまざまです。
日常会話程度の簡単な問題を出す学校もあれば、中学卒業レベル(英検3級程度)を出題する学校もあります。
それぞれの学校は、英語ができる「魅力的な生徒」を獲得するために試行錯誤しているようです。
そして、受験の方法についても数多くのバリエーションがあります。
・英語1科目のみ
・国語か算数+英語の2科目受験
・理科、社会ではなく英語で受験
などがあります。
この辺りも、学校でどれくらい英語を重要視しているかというのが見えてきます。
入試問題は、簡単なものであれば空欄の中に1語だけ入れるものや少し難しくなると語順を入れ替える問題が出てきたりします。
学校によっては、長文読解まで出てくるケースもあります。
長文読解は文章を読むのも一苦労ですが、その後問題にも答えなければなりませんので相当な労力が必要になるでしょう。
そして、問題文の表紙や注意事項からすべて英語のみで書かれているケースもあります。
今まで述べたものはあくまで一例ですが、かなり高度な英語力が必要になってくることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
学校ごとに差はありますが、どの学校もしっかりとした試験対策が必要になることは確かです。
入念に調べていく必要がありますね。
英語入試への対策方法
英語入試の内容についてはさまざまですが、中学受験では多くの場合複数の学校を受験すると思います。
それぞれの学校に対応できるよう、英語の4技能についてもまんべんなく学習をしていくことが大切になってきます。
例えば、より効果的に学習を進めるために塾などへ通うのは良い方法だと言えます。
特に「読む・書く」などは日本語講師でも対応ができますが、「話す・聞く」に関してはネイティブスピーカーの発音を聞くことがとても重要になります。
そして、まだ受験を意識していない早い段階から英語学習に取り組むことも良いです。
「英検」などの試験を受けて合格すれば、子どもは達成感を感じて楽しみながら学習に取り組めるようになるでしょう。
中学受験の際、学校によっては「英検」を持っていることで優遇されるところもあります。
試験のための勉強になると、子どもはどうしても強制的にやらされている感じがしてしまいます。
しかし、英語は楽しみながら学習できる教材が数多く用意されています。
子どもが興味をもてるよう、英語学習に取り組める環境作りをすることも重要です。
まとめ
中学受験で英語試験をする場合は、あらかじめ入念に対策をしていく必要があることがわかります。
仮に、中学受験をしない場合であっても英語の技能はかなり重要なものになります。
積極的に身につけようという意識は大切になってくることでしょう。