中学の英語入試を考える:安田学園

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安田学園は、実業家の安田善次郎が設立した学園です。

安田善次郎は、富士銀行(現:株式会社みずほフィナンシャルグループ)、

安田生命保険(現:明治安田生命保険相互会社)、安田火災海上保険(現:株式会社損害保険ジャパン)などを興した実業家で、実業界に有用な人物を育成することが社会の発展に役立つという信念で学園をつくりました。

安田学園の理念は、誠実・明朗・奉仕で、

2014年に男女共学化されています。

2013年までは男子校でした。

学校の所在地は東京都墨田区ですが、

千葉県鎌ヶ谷市に「安田学園総合グラウンド」があります。

 

安田学園について

入試や英語教育のクオリティ、どのような英語教育が行われているか

といった情報についてまとめました。

英語入試のレベル

安田学園は、2024年度のみ英語入試を行なっていて、

2025年度以降は英語入試を実施しないことがすでに決定しています。

したがって、現時点で小学5年生のお子さんは

英語入試を受験することはできません。

2024年度の入試は、国語、算数、英語が各50分で実施され、

英検3級レベルの難易度が出題されます。

2025年度以降の英語入試の実施はなくなってしまいますが、

英語に力を入れている学校なので、どのような学校なのか

この先も読んでいただけたらと思います。

英語教育のクオリティ

2025年度から英語入試を停止する安田学園ですが、

英語教育には力を入れています。

英検の取得目標を、中学1年生で4級以上、中学2年生で3級以上、

中学3年生で準2級以上と定めていて、

高校で準1級を取得することをゴールとしています。

事実、中1修了時点での英検取得率は92%と高く、

中学2〜3年生で2級に到達している生徒も輩出しています。

スピーチコンテストや英単語コンテスト、

希望者の宿泊型英語キャンプなども実施されていて、

ニュージーランドへの語学研修や短期留学も制度が整っています

授業の内容としては、英語の4技能

(リーディング、スピーキング、リスニング、ライティング)を

まんべんなく習得するカリキュラムが組まれています。

英語入試の合格率、倍率

安田学園の英語入試の倍率は、

1日目が2.5〜3倍、2日目が5〜7倍と日程によって

大きく差が開いているのが特徴です。

安田学園全体の偏差値は53〜58で、

この数年で少しずつ偏差値が高くなっています。

これからさらにレベルが高くなっていくことも、想定されるでしょう。

 

安田学園独自の取り組み、特色

安田学園は、実業家が設立した学園にふさわしく、

グローバルリーダーを育成する探究型の学習に力を入れています。

受動的な学びではなく、自ら疑問や課題を見つけて仮説をたて、

検証をするという思考プロセスを重視した学習スタイルを提唱し、

中高一貫教育でそれを実施しています。

定期試験の前には、1週間の「独習ウィーク」を設けるなど、

自主的な学びのスタイルを確立させ、

学校完結で知識を会得していける環境を提供しています。

 

安田学園の卒業生、主な進路は?

安田学園の卒業生は、多くの生徒が国内の大学に進学しています。

日東駒専、GMARCHまたは同レベル相当の大学への進学がおよそ200名、

成成明学獨國武(せいせいめいがくどっこくむ)すなわち、

準難関〜中堅私大がおよそ100名、早慶上理ICUが約100名、

国公立大学への進学実績は50名弱となっています。

校風について:どんなお子さんが向いている?

安田学園は文武両道を推奨しているため、

部活動と勉強の両方を充実させたいというお子さんに向いています。

大学の進学実績は幅広く、

「国立やネームバリューのある有名難関私立にこだわらず、

自分の道を模索したい」というお子さんも学びやすい環境といえるでしょう。

一点注意が必要なのは、留学は短期留学が主であるという点です。

国内の大学進学実績は豊富ですが、

海外の大学へ進学することはまれなため、

中学高校を日本で学び、将来的に海外を居住拠点にしたいという場合は、

海外大学への進学に強い学校を選ぶ方が良いかもしれません。

しかし、これから日本で進学し、就職するならば、

実業家がつくった学園という歴史のある安田学園は

都心にあって通いやすく、おすすめです。

学校で自主学習を促す指導をしているので、

自律的な生活を身につけることも期待できます。

 

まとめ:安田学園は帰国生におすすめ

安田学園は、実業家が設立したという背景を持つ学園です。

中高一貫教育で、英検取得に対して非常に積極的なのが特徴です。

学習スタイルとしては探究型学習を重視する方針が基本で、

国公立、難関私立をはじめとして、さまざまな国内大学への進学実績があります。

2025年度から英語入試が停止するのは残念ですが、

学校では引き続き、

グローバルリーダーとなるためにかかせないスキルである英語を身につけ、

能力を伸ばす学習が展開されていくので、

帰国生にとっても良い学舎になるはずです。

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