駒込中学校は、1682年に寺子屋として創立された歴史ある学校です。
最澄が「山家学生式」という書物に記した
「一隅を照らす」を教育理念として、ひたむきな向上心をもって学び、
社会に尽くす力をもつ人材になることを目標として運営されています。
近年では、STEAM教育を取り入れるなどグローバルに拓かれた一面もあり、
帰国生にとっても良い進学先となっています。
駒込中学校について
入試や英語教育のクオリティ、
どのような英語教育が行われているかといった情報についてまとめました。
英語入試のレベル
英語入試の選抜方法は「英語」と「算数」、「作文」の3つで、
作文は英語でも日本語でも受けられます。
英語のレベルは、英検4級程度で、一部3級レベルを含むとされています。
英語準2級以上を取得している者は、英語の試験が免除され、
特待生の対象となります。
英検3級取得者は「英語」試験の際に加点があります。
英語教育のクオリティ
帰国生入試の際に英語準2級以上を取得していると、
入学後は「イングリッシュα」という別枠での授業が受けられます。
国際先進コースは習熟度別のクラス編成で、
少人数で行う英会話授業があり、
希望者はオンラインの英会話を受講することもできます。
また、学内のスピーチコンテストが開催される以外に、
他校の代表と英語力を磨き合うレシテーションコンテストも開催されます。
中高一貫の指導により、
学年に応じて英検を取得できるようなカリキュラムが組まれているので
「日本での大学進学を見すえて中学〜高校で英検を取得しておきたい」
というお子さんにふさわしい学校と言えるでしょう。
高校では、模擬国連を行ったり、
CEFR（ヨーロッパ言語共通参照枠）の
A2〜B1（英検2級〜準1級程度）のカリキュラムがあったりと、
より高いレベルの英語力を培うことが可能です。
英語入試の合格率、倍率
英語入試の倍率は、1.7〜2.0倍となっています。
STEAM教育など先進的な取り組みを行なっている私立校
であることを考慮すると、
今後人気が高まっていくことも予想されますが、
倍率のみを考えるなら比較的目指しやすい学校と言えるのかもしれません。
駒込中学校独自の取り組み、特色
駒込中学校は、寺子屋の時代から続く伝統のある学校ですが、
STEAM教育という比較的新しい教育概念を
積極的に取り入れているのが特色です。
STEAM教育は、Science（科学）、Technology（技術）、
Engineering（工学・ものづくり）、Art（芸術・リベラルアーツ）、
Mathematics（数学）の頭文字をとり、
AIの時代に負けない人間力と柔軟な発想力などを養う目的で
組まれたカリキュラムや教育を言います。
駒込中学校では、
埼玉大学STEM教育研究センター
（STEMとは「芸術・リベラルアーツ」を除外した呼び方）との
共同授業を通して、海外の学生とも協力して学ぶ取り組みがなされています。
さらに、PCやタブレットを積極的に活用して、
学習・発表・共有を行うアクティブラーニング型授業（能動的な学びの姿勢）を
重視しているのも、おさえておきたいポイントです。
受け身で授業を聞くのではなく、
自ら学びを得ていく姿勢が重視されています。
駒込中学校の卒業生、主な進路は？
駒込中学校は、6年間の中高一貫教育を実施しているため、
中学校を卒業すると多くの生徒が駒込高校に進みます。
その後の進路は、国公立40名、早慶上理ICU69名、
GMARCH200名と、多くの生徒がいわゆる上位の大学へ進学しています。
なお、日東駒専レベルの合格者も多く、
医学部や美術、音楽へ進学を決めた生徒も若干名います。
校風について：どんなお子さんが向いている？
駒込中学校は、仏教系の学校でありながらも
グローバル教育に力を入れていて、
ICT教育やSTEAM教育といった新しい分野の学びや概念を
積極的に取り入れています。
プログラミングを学ぶ機会も豊富で、
プログラミング入試も用意されているので、
多様な価値観をもった同世代の友達と
関係を育みやすい環境と言えるでしょう。
一方で、「人間教育」と題して仏教の修行生活を体験する
取り組みも行なっています。
歴史にとらわれすぎず、古い教えや大切な知恵は継承していく
という姿勢は海外生活の長い帰国生でも、
溶け込みやすいのではないでしょうか。
まとめ：駒込中学校は帰国生におすすめ
駒込中学校は、STEAM教育、プログラミング学習といった
比較的新しいカリキュラムが用意されています。
英語力だけでなく、広い意味でグローバルな視点や学びを得たい
というご家庭に向いている学校と言えるでしょう。
一定以上の英検を取得していると入試で加点されるので、
資格を強みに受験したいというお子さんも向いています。
