八雲学園中学校高等学校は、目黒区にある私立中学校・高校です。
次世代のグローバルリーダーを育成することを目的とした学園で、
世界を見て日本へ戻ってきた帰国生や将来世界に飛び立ちたいお子様にはぴったりの環境です。
八雲学園中学校について
八雲学園中学校は1938年(昭和)13年に創立された学校です。
創立から数年後には、早くもGHQの高官夫人を講師に招き、英会話の授業を行ってきた歴史があり、早期からグローバルな視点をもっていた学校といえます。
平成に入ってからは米国サンタバーバラに海外研修施設「八雲レジデンス」をつくるなど、世界へ目を向けてきました。
2017年にUPAA(海外協定大学推薦制度)を導入、翌2018年には共学化しました。
他国の文化を理解する文化体験、多角的にものごとを思考するためのチューター(学習アドバイザー)制度活用などによって、次世代のグローバルリーダーを育成するのが学園の方針です。
英語入試のレベル
英語入試は、英検3級以上で加点があります。
3級は10点(2科目)もしくは15点(4科目)、
準2級は20点(2科目)もしくは30点(4科目)、
2級以上は30点(2科目)もしくは45点(4科目)がプラスされるため、
英語入試のレベルをはかる上で参考にできるはずです。
なお、学園のサイトには模擬問題がアップロードされているので、実際に問題を見てみるのもおすすめです。
さらに、英検以外の英語資格でも場合によっては加点が認められるケースがあります。
英語教育のクオリティ
八雲学園では、中高一貫の英語教育によって、
ヨーロッパ言語共通参照枠「Common European Framework of Reference for Languages」いわゆるCEFRのC1レベルを目指します。
C1は英検換算で1級レベルに相当し、日本ではおよそ大学上級レベルの英語力と捉えられています。
英語入試の合格率、倍率
2024年の帰国生入試の結果は、応募2名に対して合格2名と発表されており、倍率は1倍です。
一般入試は、受験者189名に対して合格者168名となっています。こちらの倍率は1.13倍です。
倍率自体は決して高くありませんが、特待生を目指すのは狭き門です。
八雲学園中学校独自の取り組み、特色
八雲学園には、文化体験とチューター制度があります。
文化体験は総合的な学習の一環に位置づけられており、月1回、美術鑑賞や映画鑑賞、ミュージカル鑑賞などの文化に触れるイベントが企画されています。
また、中学三年生ではアメリカ海外研修があり、現地で他国の文化に触れることができます。
姉妹校にはケイトスクール、イエール大学、ラウンドスクウェア加盟校があり、これらの学校の生徒と交流して文化の相互理解を深めることもできます。
チューター制度は、クラス担任とは別に生徒に寄り添う教員がつくシステムです。
学習面でのアドバイスだけでなく、学校生活や日常生活、精神的な悩みのケアなどを行ってくれるため、日本に帰国してなじめるか不安というお子さんも安心です。
ICT教育には八雲式PBL(Problem Based Learning:問題解決型学習)という手法が導入されています。
課題発見から学習内容のまとめとプレゼンテーションを行い、これらの過程を通して自己理解を深めるプロセスがとられています。
八雲学園中学校の卒業生、主な進路は?
過去3年間の合格実績には、早慶上理、GMARCH、日東駒専などが挙げられています。
また、アメリカ、イギリス、韓国といった海外の大学への進学実績もあり、芸術大学への実績も少なくありません。
国内外の進路が広くひらかれています。
校風について:どんなお子さんが向いている?
創立当初から英語に力を入れてきた学園であり、現在も卒業までにCEFRのC1レベルを目指すカリキュラムが組まれているため、英語をしっかりと伸ばしたいお子さんに向いている環境と言えるでしょう。
相対的に見ると、偏差値が高い学校というわけではありませんが、帰国してからも英語力を衰えさせたくない、こじんまりとした学校で自分の学びを追求してほしいという場合はおすすめです。
文化体験を重視する校風で、海外大学への進学実績があることから、日本を含めたさまざまな国の文化に興味をもち、多角的な視野をもつお子さんが伸びそうな学校という印象です。
まとめ:八雲学園中学校は帰国生におすすめ
八雲学園中学校は英語教育に力を入れているだけでなく、映画やミュージカルといった文化に触れる時間を多く作っているのが特徴です。
小学生の時にずっと英語を頑張ってきて、これからを頑張りたいお子さん、
帰国したばかりで日本になじめない、生活を送るのに疲れて音楽や美術といった文化に触れていないというお子さんにとっては、
学びながら文化的な素養を身につけられる環境になるのではないでしょうか。