かえつ有明中学校は、東京都江東区に位置する共学制の学校です。 

日本初の女子を対象とした商業学校である私立日本女子商業学校（現嘉悦大学）のひらいた歴史ある学校で、中学校は、2006年に現在の名称「かえつ有明中学校」に改称されました。

かえつ有明中学校について

入試や英語教育のクオリティ、どのような英語教育が行われているかといった情報についてまとめました。

英語入試のレベル

帰国生入試は、英検2級相当の「帰国生Advanced 選考」、一般的な英語相当の「帰国生Regular 選考」、英検準1級相当の「帰国生Honors 選考」という3種類があります。

「帰国生Regular 選考」の問題は非公開ですが、他の2つは公開されています。

「帰国生Advanced 選考」は、英語の筆記と英作文、そして英語のペアワークの3つで選考されます。

「帰国生Honors 選考」は、英語の筆記と英作文、そして英語のグループワークの3つで選考されます。

なお、入学後に、英語力の向上に合わせて上のクラスに上がることもできます。

公式サイトには日本語作文も含めて過去問が掲載されているので、お子さんのレベルと難易度が合っているかどうかを知りたい場合は、アクセスしてみてください。

英語教育のクオリティ

かえつ有明中学校の英語教育は、英語をコミュニケーションツールと位置づけた実践的なものです。

英語を使ってさまざまな人と触れ合い、気づきを得て自分の視野を広げる教育が行われています。

中高の両方に留学プログラムがあり、帰国生、留学生、外国籍の生徒が共に学ぶことで、学校自体が国際的な場となっていますが、海外研修なども積極的に実施して多角的な視点を養うような教育がなされています。

学校全体での国際生は300名以上（4人に1人が国際生）で、国際学級を作らないことで多様な文化的背景をもつ生徒同士がコミュニケーションを取れるようになっています。

学び全体の方針としては、生徒自身が学問を掘り下げて気づきを深めるディープラーニングを基本としています。

英語入試の合格率、倍率

かえつ有明中学校の偏差値は、男子が58〜68、女子が59〜69と、前身が女子大のためか若干女子の方が高い偏差値となっています。

帰国生入試の倍率はおおむね2〜5.5倍となっています。

かえつ有明中学校独自の取り組み、特色

かえつ有明中学校には、「モデル・コア・カリキュラム」と「サイエンス科」という特色があります。

モデル・コア・カリキュラムとは、身につけて欲しい知識と資質・能力のコアを設定したもので、かえつ有明中学校の指すコアとは「教育目標」のことを言います。

かえつ有明中学校・高校では6年間で「学び方を学ぶ」、「自分軸を確立する」、「共に生きる」という3つを目標として、各教科にこの目標に沿ったカリキュラムが組まれています。

そしてかえつ有明中学校におけるサイエンス科は、科学だけにとどまらず「学ぶために必要となるスキルを身につけるトレーニング」を総称したものとなっています。

プロジェクトを設定してワークショップ形式で情報収集、整理・分析、人に伝えるというサイクルを実施して、自分のものとしていきます。

かえつ有明中学校の卒業生、主な進路は？

かえつ有明中学校は、中高一貫教育を実施しているため、多くが高等学校に進学します。

高等学校からは私立大学へ進学する生徒が多く、早慶、いわゆるMARCHへの進学実績が多くあります。また、国公立、海外大学への進学も若干名実績があります。

高校の受験サポートは手厚く、放課後講習や長期休暇講習だけでなく勉強合宿や総合型選抜のための探究ゼミなども開講されています。

校風について：どんなお子さんが向いている？

かえつ有明中学校は、帰国生を「国際生」と呼んでいます。

多様性と国際性を非常に尊重する校風と言えるでしょう。

帰国して日本の学校となじめるかどうか心配なお子さんも、国際色豊かな学校なら安心なはずです。

また、英検準1級以上相当の難易度とされる「Honors」クラスは、英語以外の授業もすべてネイティブ講師が英語で行うなど、英語力を保っておきたいお子さんにとっても満足できる学校です。

国際交流プログラムで、ヨーロッパへの修学旅行、希望者のみの英語研修なども充実しているので学校生活が楽しめるのではないでしょうか。

とはいえ、人気も倍率も高いので、英語力や学力の高いお子さんが目指す学校という位置づけになります。

まとめ：かえつ有明中学校は帰国生におすすめ

かえつ有明中学校は、帰国生とその家族に人気の高い学校です。

日本初の女子学校を前身としているだけあって、歴史と革新性に満ちた学校と言えるでしょう。

今は共学なので男子からの人気も高い学校です。